ゼミは就活に役立つ?良いゼミの選び方・入り方

大学生になると「ゼミ」が始まります。

「そもそもゼミって何?」「就活に役立つってほんと?」という疑問を持っている学生も多いのではないでしょうか。

今回は、意外と知らないゼミについて徹底解説します!

大学の「ゼミ」とは?

ゼミとは、ゼミナール(seminar)の略であり、学科やクラスとは別に「少人数で同じテーマを研究する集まり」を意味します。

一般的な講義とは違い、学生が主体となって研究を進めることが特徴です。ゼミ生として学生が10名程度所属し、学生のみで研究を進めていくもので、教授1人に対して学生が数十名受講する形式の講義とは様子が異なります。

学校や、学部・学科によってゼミが必修かそうでないか、いつから始まるのか、というのはさまざまです。詳しいことは学生課や先輩に相談してみましょう。

ゼミではどんなことをするの?

大学のゼミは、次の2種類に分けられます。

①一般教養科目のゼミ

②専門的な研究を行うゼミ

①一般教養科目のゼミ

資料の調べ方やまとめ方、研究プレゼンやディスカッションの仕方など、大学生活やその後の社会人生活で役立つ学びを得ることができます。1~2年生の必修となっている大学も多いようです。

内容は学科やクラスに特化してはいるものの、大学での勉強の進め方のレクチャー、レポートの書き方など実践的な内容も多いようです。

②専門的な研究を行うゼミ

所属している学科やクラスにフォーカスした研究を行います。この形式は理系学部のゼミに多く、狭く深く研究していくという特徴があります。

文系の学部でも、卒論執筆が卒業条件となっている場合には、専門的な研究に取り組みます。

一般教養科目のゼミと同様に教授の元について研究を進めますが、全員で一つの研究テーマに取り組むというより、それぞれの卒論テーマに沿って個人で研究を行います。卒論の書き方・研究の仕方など基本的な指導を受けながら、進めていくことが多いようです。

具体的な研究方法としては、データ分析・文献調査・フィールドワークなどがあります。教授によって得意な研究方法と性格が分かれますので、やりたい研究に向いているのか、ゼミの担当教授に相談してみましょう。

ゼミで得られるメリット

ここからは、ゼミに所属することによって得られるメリットと注意点について見ていきましょう。

ゼミで得られるメリットは大きく分けて3つあります。学生時代のうちに役立つものだけでなく、その後の社会人生活でも役に立つものが多くあります。

就活に役立つ

就活面接で必ず聞かれる質問の一つに、「学生時代に頑張ったことは何ですか?」というものがあります。その時に答えられるのがゼミでの活動です。学生時代に頑張ったことを聞かれて、バイトや部活を答えるのも間違いではありません。しかし、学生の本分はあくまで学業なので、大学に進学して何を勉強してきたのかを伝えるものとして、ゼミでの研究は非常に役立ちます。

専門知識やプレゼンのスキルが身につく

ゼミに入ると、所属する学部・学科に進学して学んだ証として、専門知識を身に付けることができます。

例えば、文系学部の中でも国文学、心理学、社会学などで調査のやり方が異なります。進学した学部だからこそ身につけられる専門知識があります。

また、ゼミでは研究内容を発表する場が度々あります。わかりやすく簡潔に伝える話し方、誰が見てもわかる資料の作り方など、ゼミの研究発表を通して学ぶことができます。

大学生活が充実する

ゼミでは少なくとも1週間に一度、ゼミ生が集まり、進捗状況を共有します。大きい大学では在学生の数が1000人を超えます。その中から同じゼミを選んで研究を行うわけですから、ゼミ生同士は仲良くなります。ゼミによっては旅行に行くほど仲良くなることもあるようです。

また、卒論を書き上げた時や研究の成果が出た時の充実感は、大学に進学した意義を感じられる瞬間でもあります。

ゼミでの注意点は?

ゼミに所属するメリットを見てきましたが、ゼミでの注意点も合わせて見ていきましょう。

スケジュール調整が難しい

ゼミでの研究内容によっては、週に一度の講義とは異なり、常に動かしていく必要があるものもあります。そのため、アルバイトや授業との兼ね合いを調整しスケジュール管理をしっかり行っていないと、研究もアルバイトも授業も中途半端になりかねません。

きっちり研究をし、授業にも出られるようにスケジュールの調整は気をつけておきましょう。スケジュール管理の能力は、その後の社会人生活でもかなり役に立ちます。

ゼミ内の人間関係トラブルに注意

人は一生懸命になればなるほど譲れないことが出てきます。ゼミでは学生が主体となって研究に取り組んでいくので、学生同士のコミュニケーションに気をつけないといけません。自分と他人の意見をすり合わせて、最もいい解決策を見つけていくという作業が大切になります。

人間関係のトラブルは社会人になっても起こります。他人のせいにしたり、諦めることは簡単ですが、あえて解決しようと努力することも勉強になるはずです。

ゼミの選び方・入り方

それではゼミの選び方・入り方について見ていきましょう。

多いところでは、ゼミ数が50を超える大学もあるようですが、どうやってゼミを選べばいいのでしょうか?

より自分に合った研究ができ、大学に進学してこれを学んできたと胸を張って取り組めるゼミを探すコツを教えます!

自分に合ったゼミの選び方

ゼミ選びでまず重要となる判断基準は、「自分に合ったゼミかどうか」です。

自分に興味がある内容の研究をしているかどうか、研究の仕方は所属している学部・学科と合っているか、また教授と考えが合うかどうかも見たほうがいいでしょう。

研究テーマに興味関心があるか

ゼミとは、「少人数で同じテーマを研究する集まり」です。所属したいゼミの研究テーマに興味関心がなければ研究を続けることはできません。

大学での勉強の中心となる研究なので、面白いと思ったことをしたいですよね。ゼミではかなり細かいことまで研究します。やっていて楽しい!と思う研究ができるゼミを選びましょう。

教授はどんな人?

ゼミ、特に卒論では教授と二人三脚で取り組みます。教授と合わなかったら研究が進まず、極端な場合には卒業ができなくなることもあります。

ゼミ訪問などをして、教授がどんな人なのか知っておきましょう。

ゼミの雰囲気は?

ゼミによっては、ゼミ旅行が催されるところもあるようです。「研究に没頭したい」、「ゼミ生とは研究だけでの付き合いでいい」という人にとってはこのようなイベントは楽しくないかもしれません。そういったゼミの雰囲気も、選ぶ基準に入れておきましょう。

希望のゼミに入るには?

行きたいゼミを選んでも、必ずしも希望したゼミに入れるというわけではありません。人気のゼミの場合は選考も行われます。

希望するゼミに入るための対策を、3つご紹介します。

ゼミ訪問(研究室訪問)をしよう!

まずは、ゼミ訪問(研究室訪問)をしましょう。

教授と直接話すことで、自分の研究したい内容がゼミに合っているかを知ることができます。さらに、ゼミについて詳しく知ることで志望理由も伝えやすくなるのです。

また、教授に顔と名前を覚えてもらえるだけでも、選考の時の印象は大きく変わります。挨拶だけでなく研究内容などについて、2~3つ質問してみるのもオススメです。

先輩に入るコツを聞いてみよう!

サークルや部活の先輩に、ゼミについて聞いてみましょう。入りたいゼミに所属している先輩がいたら、その先輩と一緒にゼミ訪問をしてもいいかもしれません。

単刀直入に、「ゼミに入るためにはどうしたらいいですか?」と聞いてみましょう。

ゼミで何がしたいのか考えてみよう!

ゼミの選考は、面接や志望理由書の選考で行われます。

志望動機、また趣味や特技、これまでの学生生活についてなどさまざまなことが聞かれます。特に「どうしてこのゼミに入りたいのか?」「このゼミに入ったら何がしたいのか?」などの志望動機は簡潔に答えられるように準備しておきましょう。先輩や友人など、第三者に確認してもらうと、より安心して臨めるはずです。

これまで大学のゼミについて、活動内容、メリット・デメリットを見てきました。

ゼミは大学における学習の多くを占めますし、とりわけ専門研究のゼミとは大学生活の集大成といっても過言ではありません。大学に進学した意義を感じるためにも、自分に合ったゼミに入り、学生生活を充実したものにしましょう。