平均勤続年数が短い=ブラック企業ではない!企業情報の読み解き方

平均勤続年数が長ければホワイト企業、短ければブラック企業?

就活やインターンの前準備で、皆さんはどうやって企業情報を調べていますか?

ナビサイトや公式ホームページなどを活用し、企業理解を深めていく人も多いと思います。

企業の社風や環境を確認する指標として、分かりやすいものの1つが「平均勤続年数」。

一般的には平均勤続年数が長ければホワイト企業、短ければブラック企業、と言われます。

しかし、そうとは限らないということをご存知でしょうか?

他に併せて見るべき指標がありますし、自分がどういう働き方をしたいのかによっても「平均勤続年数」の解釈は変わるってくるのです。

そこで今回の記事では、就活やインターンの際した「平均勤続年数」の読み取り方を解説していきます!

平均勤続年数はどう見るべき?

就活ナビサイトや、企業ホームページなどで見かける「平均勤続年数」ですが、数字をみて、企業の何を読み解くことができるのでしょうか?

ここでは、平均勤続年数の見方を紹介していきます。

平均勤続年数とはどんな数字?

平均勤続年数とは、その会社に「在籍している社員の勤続年数の平均」のことです。

その会社に「入社した人が退社するまでの年数の平均」ではないので注意しましょう。

平均勤続年数が短い=ブラックではない!

平均勤続年数は、「在籍している社員の勤続年数の平均」です。

大半の社員が新卒で入社して定年まで勤める会社であったとしても、若手社員の割合が多ければ平均勤続年数は短くなります。近年で事業を拡大して新卒を多く採用した、そもそも会社の設立してから年数が経っていないなど理由はさまざまです。

逆に、労働環境が悪く、人の入れ替わりが激しかったとしても、その時点で在籍している社員が長く働いていれば平均勤続年数は長くなります。

併せて参考にする指標

いろいろな企業情報をみることで、より色濃く会社の良さが見えてきます。

「平均勤続年数」と併せて、見ておくべき企業情報を紹介します。

<離職率>

これは一定期間に離職した人の割合です。先述の企業の年齢や規模の推移の影響をあまり受けずに「どれくらいの人が辞めているか」の指標になります。長く働く人が多い会社に入りたいなら、離職率が低い会社を狙うのが良いでしょう。

<新卒採用の状況>

平均勤続年数が短いということは、若手社員の数が多いのかもしれません。

若手社員の数が多ければ多いほど活力があり、意見が言いやすいとも考えられます。近年の新卒採用の状況もチェックして判断しましょう。

<業績>

採用の状況によっては、平均勤続年数が長いことは会社が衰退していることを意味する場合があります。業績が伸びなくて人数を増やせず、長く勤めている社員だけが残っているかもしれないためです。

新卒採用の状況と併せて、企業規模や売上がこれまでどのように推移しているかという情報にも着目しましょう。

<会社の沿革>

昔からある企業でも、最近成長して新卒をたくさん採用したという場合は、若手社員が多く平均勤続年数は短くなります。会社の沿革を見て、歴史も確認してみましょう。

平均勤続年数が長い企業の特徴

「平均勤続年数が長い」ということが、どんな企業の特徴を表しているのでしょうか?

特徴その1:経営が安定している

社会では、景気や社会情勢に影響を受け、経営が悪化する企業も少なくありません。そうすると、これ以上の悪化を防ぐために人をリストラさぜるを得なくなってしまいます。

平均勤続年数が長い=その企業で長く働いている人が多い、ということ。過去に社員にリストラを迫るような危機を防いできた、経営が安定している企業と言うことができます。

特徴その2:企業の歴史が長い

創業から50~100年続いている老舗企業では、その企業で働いている人も必然的に長く働く選択肢を持てることになります。勤続年数が長い=歴史が長いと言い切ることはできませんが、老舗企業では長い年月を掛けてスキルを高められる環境が整っている傾向にあります。

特徴その3:福利厚生がしっかりしている

企業で働いていると、将来のキャリアアップに不安を覚えたり、子育てや病気などで働きたくても働けなる場合も出てきます。そんな時でも、産休・育休制度や、資格取得支援など働きやすい環境を整備している企業であれば、安心して働くことができます。結果として平均勤続年数が長くなるのです。

平均勤続年数が短い企業の特徴

では一方で、平均勤続年数が短い企業は、どんな特徴があるのでしょうか?

特徴その1:事業が拡大している

会社の成長が著しく、事業を拡大している企業では、新しい事業を担う人材を採用しすることになります。新卒も中途も、採用した日から働いた年数が勤続年数になるため、平均値として勤続年数が短くなる傾向にあります。

特徴その2:創立したばかり

ベンチャー企業やIT企業など、会社が誕生してそれほど月日が立っていない企業の場合、企業の創立数よりも長く働いている人がいません。そのため、必然的に平均勤続年数が短くなります。

特徴その3:若手社員が多い

若手社員が多いと平均勤続年数が短くなります。説明会や企業の採用ページなど、理由を調べてみるのもよいでしょう。

まずは企業を知ろう!

ここまで平均勤続年数の読み解き方を紹介してきました。

平均勤続年数と、創業年や会社の業績などの数値を併せて見ることで、多くの情報を読み取ることができます。ですが、企業の魅力を知り、働きたい企業を見つけるために知っておきたい情報は他にもあります。

それでは、おすすめの企業の魅力の探り方を紹介していきます。

数字だけでは分からない会社の魅力

ナビサイトや、会社説明会の資料に書いてある情報だけで、企業で働く魅力を理解することは容易ではありません。履歴書やエントリーシートだけでは、あなたの魅力の全てが伝わりきらないことと同じです。

会社の定量的な情報に加え、その企業での働き甲斐など、定性的な情報にも目を向けるようにしましょう。

自分がやりたい仕事とは?

企業の魅力探しが十分にできた後は、自分自身がどんな仕事をしたいのかを考えることが大切になってきます。企業の魅力をたくさん見つけられても、どの魅力に惹かれるのか、判断の基準がなければ企業を選ぶことができません。

敵を知り、己を知る。いうなれば業界・企業研究と自己分析は両輪なのです。2つ揃って始めて前進することができます。

インターンで覗いてみよう!

そうはいっても、実際の社風や現場での働きがいなど、定性的な企業の魅力をを知ることは簡単ではありません。

しかし、インターンシップに参加すれば、自分の経験として企業を知ることができます。インターンに参加し、仕事のリアルを体験してみることで初めて分かる自分の向き・不向きもあるはずです。

積極的にインターンなどの社会を経験をできる取り組みにチャレンジして、自分の将来に合った企業選びを行いましょう。