就活の選考中、企業からマナーの悪い対応をされたことはありますか?
労働者と雇用者の関係性は対等であるはずですが、中には電話応対や面接など対等とは言い難い経験をする求職者も。
どのような場面で対等ではないと感じ、どのように取り組んでいけばいいのでしょうか。
対等ではないと感じる場面の一つに挙げられるのが「学歴フィルター」
・学歴フィルター:
求職者がネット上で簡単にエントリーできるようになったことで増加傾向にある採用者の業務負担を減らすために、特定の出身校の求職者を選考から除外すること。また、一定の偏差値によって選考を区別するような動き。
つまり、採用担当者の業務や企業の意向で起こる数の調整です。
出典:HR総研 2017年6月に楽天グループ「みん就」と共同で行ったアンケート調査
2021年卒業予定の就活生に「企業の学歴フィルターを感じたことがあるか」を聞いたところ、約半数(文系51%、理系43%)があると回答。データによれば半々の結果ですが、「偏差値が〇以上でないからESを受け付けてもらえなかった」
一方で「面接が上手くいかなかったのに偏差値が高い大学だったので次に選考に進めた」などという意見も。
徐々にLGBTQに社会の理解を求める流れがありますが、全ての企業で対応が進んでいるわけではないのが現状です。4人に1人就活セクハラにあったことがるというデータもあれば、性差に関係なく選考するとはいいながらも未だに「いつかは結婚や出産で辞めるかもしれない女性よりも男性を多く採用したい」という企業もあります。
選考のオンライン化で時間・空間・経済的な壁が低くなっている今、求職者の出身地もさまざまです。
・Uターン:進学・就職などで出身地を一旦離れたあと、出身地に戻ってする就職・転職
・Iターン:出身地以外の場所での就職・転職
・Jターン:地元に近い地域都市での就職・転職
「あさがくナビ2023」アンケートによると、UIターンや地方での就職を希望すると回答した学生が38.7%。
コロナ初期の2020年6月に、2021年卒学生を対象に実施したアンケートと比較すると
UIターンや地方での就職を希望する学生の割合が16.9ポイント増加しています。
調査対象:「あさがくナビ2023(ダイレクトリクルーティングサイト会員数No.1)」へのサイト来訪者
調査方法:Web上でのアンケート
調査期間:2021年12月23日~2022年1月14日
有効回答数:315名
※出典:https://dime.jp/genre/1310173/
IターンJターンよりもUターン。「勤務地と家族が近い方が長く勤務してくれるのでは」という幻想があります。Iターン就職した私は「大丈夫?帰りたくなっちゃうんじゃないのかな。」と面接で言われたことがあります。
「圧迫面接」という言葉を耳にしたことのある人もいるでしょう。
・圧迫面接:面接で受験者に対して、わざと意地悪な、もしくは威圧的な内容の質問や反論をし、これに対する応答・対応を評価する面接のこと。
つまり、故意的に威圧的な対応をしているもので、意図としては「いじわるされてもへこたれない強い心を見たい。何があっても動揺せずに対応できるふるまいを見たい。」などがあるようです。
一方、求職者からすれば「なぜこんな対応をされるのか」と不条理を感じるものです。
実際私も選考途中で「故意的に威圧的な対応」をされてことがありますが、「その時だけわざとだった」と後で笑顔で言われても相手への信頼を失いました。
公正ではない選考基準や対等でないと感じる例を挙げてみました。
そんな企業に出会ったことがないという人の中には、読んでいると不快に思ったり不安を感じた人もいるかもしれません。
人として話のできる担当者もたくさんいますが、既述のような会社もある中どう就活に取り組めばいいのでしょうか。
これまで企業研究してきたものが「本当なのかを確かめる場」にしましょう。
一方的に判断されるものではなく、選考時にあなたも同時に企業側を取材して判断するのです。
本当に自分がこの人たちと働きたいのかと。
あなたがいわば「記者」になって「裏取り」をするのです。
企業HPに掲げてあるビジョンが本当なのかどうか、またビジョンが社長だけでなく社員一人ひとりに浸透しているのかを、企業側の立ち居振る舞いからあなたが確かめるのです。
以下の項目を参考にしてみましょう。
・企業のビジョン(経営理念や目標)が社員に浸透しているか
・オープンにされている数値情報が正しいか
・記載されてる募集情報が正確であるか
・説明会や選考での担当者の応対が人として誠実なものであるか
いくらHPに働きやすい制度といった周辺価値を掲げていても、実際に制度を活用する人間関係の土壌が整っていなければ本末転倒です。自分の希望する働き方ができるかやモデルとなるような先輩社員がいるかをチェックするのもいいでしょう。
メールや電話で理不尽な応対をされたり、選考途中で圧迫面接を受けたならば、その程度の会社だと分かります。自分はそのような働き方をする道を選ばないと分かっただけ良かったではないですか。
知らぬまま入社後にミスマッチが起こる前に分かって良かったと思いましょう。
就活は、さまざまな企業や社会人と出会う貴重な場です。完璧な人がいないのと同様、完璧な会社はありません。例えば、報酬は十分だが希望していない働き方。希望する仕事内容だが、大切な家族のもとを離れる勤務体制。
全国に約380万社もある企業の中から1つを選ぶのであれば、出会いの中で「これは違う」もしくは「これぞ働きたい会社だ」と選ぶのです。あなたが自身が。
志望企業に入社したいのは本音。誠実な態度を大切にしながら、企業をリサーチし、取材し、実際に選考過程でコミニケーションをとりながら与えられている情報が事実なのかを裏取りしてみてください。
一方的に判断されるのではなく、人として対等な関係性で話せる相手に出会えるはずです。