会社名 | 西田精麦株式会社 |
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代表者 | 代表取締役社長 西田啓吾 |
所在地 | 熊本県八代市新港町2丁目3番地4号 |
事業内容 | 精麦製品 製造販売 (醸造用精麦、押麦・ぷちまる君) 飼料製造販売(全麦連) 畜産団体委託加工工場 (全農、全酪、全畜、全開連) 委託精米 変形加工工場 営業倉庫 (八代ふとうサイロ、低温倉庫) |
従業員 | 59名(平成26年4月現在) |
公式サイト | 西田精麦株式会社 |
生活習慣病の予防や、免疫力アップの効果があるといわれる注目のスーパーフードとして、コンビニや外食チェーンにも並ぶ食材。それが「大麦」です。
白米と比べて、カルシウムは3倍、食物繊維は20倍、さらに血糖値の上昇も緩やかにするといいます。そんな「大麦」の専門企業が熊本県八代市にある西田精麦株式会社。
今回のカウテレビ企業密着ドキュメントは、日本の食と健康を90年にわたって支えてきた麦のスペシャリスト企業、西田精麦に潜入し、そこで働く社員たちの奮闘に迫ります。
西田精麦株式会社は、大麦を中心とした穀物の加工に強い九州トップクラスの精麦メーカーです。熊本県産大麦の90%以上を加工しています。
精麦とは、用途に合わせて麦の表面の皮を削ったり、熱を加えるなどして加工する工程のことでです。西田精麦は、そうした細やかなニーズに対応している、大麦加工のスペシャリスト企業です。
麦焼酎には、品質の高い精麦を欠かすことができません。醸造部門の吉永さんは、その第一人者で、精麦工程を見せてもらうと1回の精麦に30台もの機械を駆使すると言います。
大麦の種類や産地によってその硬さや水分量が異なるため、品質を安定させるには卓越した技術と長年の経験が必要だそうです。
吉永さん:「麦の産地品種によって、毎日同じ仕事ではないのでやりがいや緊張感があり、マンネリ化しません。今日は何があるんだろうと楽しみながら仕事をしています。」
営業チームの芥川さんが飼料部門の工場に案内してくれました。この部門では大麦やトウモロコシなどを加工して、飼料メーカーや農業組合に販売しています。
熊本県は九州No.1の酪農大国であり、熊本県内の農家のほとんどに西田精麦の飼料が渡っています。
中途入社の芥川さん。西田精麦の魅力は、社長が社員の意思決定を尊重してくれる、ボトムアップの社風にあると言います。
芥川さん:「社長も『失敗していい』と 色んなことにチャレンジさせてくれます。自分が企画してやり遂げた時は今までにない喜びを味わうことがしばしばあります。」
大麦の魅力を全国へ
健康志向の高まりとともに、大麦は「スーパーフード」として注目を集め、西田精麦では2019年に最新の食品工場を建設しました。
食品部門の宮嶋さんは大麦を使ったグラノーラの開発や試作など、商品全体の企画・プロデュースを任されています。食品メーカーで商品開発をするのが夢だったという宮嶋さんは、すっかり大麦の魅力に夢中のようです。
西田精麦では、女性が活躍できる環境づくりにも力を入れています。後藤さんは3度の出産と育休を経て今も西田精麦で働き続けています。
後藤さん:「『きつい時は横になってていいよ』『帰ってもいいよ』など言われてとても助かったし、『後藤さんが戻ってくると思ったから仕事を用意しておいたよ』と言ってくれたので、頑張らないといけないなと思いました。」
1929年、世界大恐慌が始まった年に西田精麦が誕生しました。創業者の西田清氏は「日本人の主食に関わる仕事で、みんなを明るくしたい」と、小さな精米機一台からスタートしました。
2代目西田満伸氏の時代には、家業から企業へと舵を切り、飼料事業や醸造事業を開始。3代目の西田伸蔵氏の時代には、工場の機械化を推進し、業務効率の向上を果たしました。
そして4代目、西田啓吾氏は、食品事業を強化し会社の発展を牽引するとともに、組織改革に着手しています。上司・部下という組織体制から若い社員も積極的に事業に参画できるような体制へ、移行しようとしています。
西田社長:「新入社員も、入社30~40年の大ベテランでも、業界の知識や経験がいかにあろうが、同じテーブルで信頼関係の下、色んなディスカッションができて、でも1つのチームとして成果を作り出していく組織にしたいです。」
最後に改めて、社員の皆さんに西田精麦で働く魅力について伺いました。
前田さん(醸造部門):「製造業は同じことを繰り返すような単調なイメージがあったけど、思っていた製造業の感じではなくなりました。」
堀田さん(機会メンテナンス):「機械の異常を自分で直せた時の達成感がやる気に繋がっています。」
西田社長:「ミッションに一緒に進んでいくパートナーとして肩を組んでやっていきたいです。」