希望しない部署に配属されても働ける?

自己分析をし、企業研究をし、ESを推敲し、面接練習をし…就活は長い旅。
無事内定をもらってからも、希望とある種の不安がありますよね。

入社前の不安

就活をがんばり、やっと志望企業から内定をいただいた!そして、ふと考える。
「もし希望しない部署に配属されても私はこの会社で働けるのか」と。
どの部署に配属されるのか入社まで分からないので不安という学生さんも多いはず。
 
分かりますよ~、その気持ち。「ここで働きたい」という会社と出会い、就活をがんばりご縁をいただいたならば、長く働きたいと思うのは自然なことです。
 

配属先での職種は希望通りか

入社半年経った新入社員へのアンケート結果があります。「はじめの配属先での職種は希望通りか」というものです。

※出典:株式会社マイナビ2020年新卒のみなさんに入社半年の状況を伺いました-その3(マイナビ 2020年卒 学生就職モニター調査 7月の活動状況)

その結果、希望通りと回答したのは文系出身学生で約60%、理系学生で約73%。職種別採用の多い理系の方が文系よりやや高い数値となっています。見方を変えれば、希望通りの配属ではない新入社員は文系出身で4割ほど、理系出身で3割ほどいると言えます。
希望通りの職種に配属されなければ、あなたならどうしますか?
 

経験という事例は自分を支える武器

配属されたからには、まず差し出された機会を全うしましょう。希望に関わらず、目の前の仕事にあらゆる角度から全力で取り組めば結果が出ます。そして、何より経験という知見を手に入れることができます。成功体験は自信に繋がりますし、たとえ失敗しても「挑戦したという事例」はこれからの自分を支える武器になるのです。
 

コミュニケーションの重要性

どんな仕事も1人では完結しません。配属先に関わらず仕事には各所とコミュニケーションが必要です。言葉遣いやマナーは大切ですが、社会人になったからといって何か新しいものに挑戦するわけではありません。これまでみなさんがゼミやサークル、アルバイトやインターンなどで培ってきたコミュニケーションの延長線上にあるものです。関係性をふまえて仕事の調整をしていくこと、つまりコミュニケーションは、会社に所属していてもフリーランスでも重要なのです。

部署が変わっても働ける?

これから社会人になる学生さんの中には「部署が変わっても絶対この会社で働ける!」という人の方が少ないかもしれません。
 
私は学生時代から志望する業務が決まっており、志望通りの「映像制作」の部署に就きました。そんな中、全社を挙げてキャンペーンと称した営業活動をすることになり、もちろん私も加わることに。
 
お客さんの元へ先輩社員と足を運びサービスを説明するのですが、どうやらお客さんは興味がなさそう。無理強いしたくないからとお客さんに強く勧めない私とは対照的に、「このサービスを利用すれば、お孫さんも喜ぶし家族団欒の時間も増えますよ」とポジティブに説明する先輩。私には営業の知識不足に加え、何より「私は営業をしたくて入社したのではない」という気持ちの方が強く、もちろん営業活動は上手くいきませんでした。
 
振り返ると、「営業」という仕事を「営業」としてしか見ていませんでした。自分の仕事は目の前の業務だけという狭い解釈で、「営業を通してサービスをお届けすることは、お客さんの快適な生活に繋がる。家族団欒が増える。」という会社の持つビジョンへの共感が足りなかったのです。

鍵は会社のビジョンへの共感

自分の技術や知識を活かした仕事だけをしたいという人もいるでしょう。専門領域を既に持っている人は転職をするのも選択肢の一つですが、この間まで学生だったみなさんがその切り替えをするには就活以上の労力が必要です。たとえ希望した部署に配属されなくとも、差し出された機会を全うするには会社のビジョンへの共感が鍵です。
会社の理念やビジョンに共感して入社していれば、部署が変わっても自分でやりがいを生み出しながら仕事に取り組めます。
 
現在の私は、映像制作の会社に勤めていながら制作とは全く関係のない仕事に携わっています。仕事の内容は多岐に亘り大変なこともありますが、チームと手を携えて走ることが楽しいです。それは会社のビジョンに共感しており、自分の仕事の全てはそのビジョンに繋がっていると実感しているからです。
 
全国には約380万もの企業があるなかで、給与や福利厚生などスペックが似ている企業は数多くあります。あまたある企業の中で、唯一無二なものは「理念やビジョン」
既に内定中のあなたも、現在就活中のあなたも、「会社のビジョンの共感」があるかどうかで今一度チェックしてみてはいかがでしょうか。